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日本最大級の医療従事者専用サイト「m3.com」に掲載されました

このたび、当院 院長 上田厚登の取り組みが、日本最大級の医療従事者専用サイト「m3.com」に掲載されました。
同サイトは医療従事者限定のため記事全文をご覧いただくことはできませんが、内容の一部をこちらでご紹介いたします。

【長崎】障害者と健常者が一緒に働くカフェをオープン

―上田厚登・上田皮ふ科院長に聞く◆Vol.1
WBC侍ジャパンの元ヘッドコーチ、白井一幸氏がカフェの特別応援隊長
2025年9月17日 (水)配信 m3.com地域版

上田皮ふ科(長崎県大村市)の院長を務める上田厚登氏。知的障害のある兄の存在もあって医師になり、10年以上前から考えていた、障害者と健常者が共に働くカフェを2024年5月にオープンした。今回は、カフェを開いた経緯や店舗の詳細などについて上田氏に話を聞いた。(2025年8月4日オンラインインタビュー、計3回連載の1回目)

(以下、記事内容抜粋)

障害者が住む場所と働く場所を提供
――上田先生は2024年5月13日、障害者と健常者が一緒に働く『café universal(カフェ ユニバーサル)』をオープンされました。その経緯を教えてください。

3歳上の兄に知的障害があることが原点です。障害のある方は住む場所や働く場所が限られており、私自身は医師の仕事と並行して障害者福祉に関わりたいと考えていました。そこで2019年2月に一般社団法人Palette(パレット)を設立し、まずは住む場として障害者グループホーム「Suisai(スイサイ)」を開きました。現在は定員の20人が埋まっており、順番待ちの状態です。
次は働く場の提供です。国は障害者雇用の目標を設定しているものの、なかなか目標通りに行っていない現状があります。また、障害者に対する虐待の通報が年間2000件以上もあり、その多くは家族や事業所の従業員からのものです。特別支援学校を卒業して就職しても、一緒に働く仲間の理解が追い付かず、いじめが原因で辞めてしまう方も少なくありません。
中でも深刻なのは、障害が比較的軽い方です。誰が見ても分かる障害のある方には周りも手を差し伸べるのですが、一見どこに障害があるのか分からないような方はいじめの対象になってしまいがちです。

――障害者が安心して働ける場がまだまだ少ないのですね。

障害のある兄の家族である私だからこそできることは、障害のある方が自分らしく働いて生活ができるシステムを構築することです。障害者というだけで窓もないような場所で単純作業に従事し、親御さんは働く場があるだけでありがとうございますと感謝されるのですが、東京や大阪にはおしゃれでかっこいい福祉の例がいくつもあります。
あるご縁で知り合ったのが、大阪市を中心に数軒のフレンチレストランを経営するル・クログループのオーナーシェフ、黒岩功さんです。黒岩さんは「誰もが働けて、誰もが楽しめる場づくり」を掲げた“ユニバーサルレストラン”という独自のスタイルを展開しており、障害のあるスタッフが多数活躍しています。
私も「おしゃれでかっこいい、そして稼げる福祉」を実践したいと思い、長崎でもユニバーサルカフェができないか黒岩さんに相談しました。そして、黒岩さんにプロデュースしていただき、2025年5月に「カフェ ユニバーサル」をオープンすることができました。障害のあるなしに関わらず誰もが生きやすい社会をつくりたいという願いを込めて「ユニバーサル=全ての人の」を店名に入れました。WBC侍ジャパンの元ヘッドコーチ、白井一幸さんに特別応援隊長に就任していただき、メンバー一丸となってカフェを運営しています。私はこれまで、目標達成力を高めるための多様な研修に取り組んできたのですが、その取り組みの一環として参加した研修で白井さんと出会いご縁ができました。

――「カフェ ユニバーサル」はどのような店ですか。

建物はドームテント型で、大きな窓から大村湾の海が一望できます。席数は25で、ペットと一緒に入れるウッドデッキもあります。サンドイッチやスープ、ケーキ、スムージーなどを提供しており、腸に良いものをという店長のこだわりでメニューの多くに米麹が使われているのが特徴です。
また、お店を地域のコミュニティの場にしたいという思いがあり、最近始めたのが朝ヨガです。ウッドデッキで海を見ながらヨガを楽しむという会を2週間に1度の割合で開いており、毎回10人ほどの方が来られます。

――現在のスタッフ体制を教えてください。

健常者が3人、障害のあるキャストさんについては20代女性を中心に1~2人で、比較的症状の軽い方です。おしゃれをして働けるということで頑張ってくれています。

――障害のあるスタッフはどのような方法で雇用したのですか。

障害者グループホームSuisaiに住んでいる方と、大村市にある長崎で一番大きい養護学校を卒業した方です。大村で障害のある方の働き口がなかなかなく、おしゃれをして働けるカフェ業態はおそらくないのではと思います。今後ブースを広げる予定ですから、採用人数も増やしていきたいと考えています。

👉 今回は記事の一部をご紹介しました。続きはm3.comにて近日公開予定です。