ミチーガ
アトピー性皮膚炎に伴うそう痒を改善させる
ヒルドイドは、ヘパリン類似物質含有製剤とも呼ばれる保湿剤です。世の中には市販薬から処方薬まで様々な保湿剤がありますが、処方薬のなかで代表的な保湿剤の一つです。
1日1回~数回、患部に適量を擦り込むように塗るか、ガーゼなどにのばして貼り付けることで、皮ふを持続的に保湿し乾燥を改善します。また、血行促進効果もあり、血行障害による痛みや腫れを軽くします。
大村市でアトピー性皮膚炎にお悩みの方は、お気軽に上田皮ふ科にお越しください。
ヒルドイドは水分子を引き寄せて保持する力があり、皮ふに浸透することで持続的な保湿効果が期待できます。
有効成分である「ヘパリン類似物質」は血液をサラサラにするヘパリンという物質に似た構造を持ちます。
ヘパリン類似物質には血行促進効果がある他、傷の治癒促進や血液の凝固を抑制する作用もあります。
ヒルドイドソフト軟膏は、ヒルドイドとして最もよく知られている製剤です。油がメインで、内部に水を含むタイプのもの(油中水型)ですが、一般的な軟膏と比較して、べたつきにくく、水で洗い流しやすいのが特徴です。また、ソフト軟膏はヒルドイドの中で最も刺激感が少ないタイプです。
ヒルドイドクリームは、水がメインで、内部に油を含むタイプのもの(水中油型)です。そのため、軟膏と比較して、伸びやすく、べたつきが少ないのが特徴です。
ヒルドイドローションは、伸びやすく、塗り心地が良いのが特徴です。また、頭にも塗ることも可能です。一方で、稀に外用部位に刺激を感じることもあるため、びらん棟には、適さないこともあります。
ヒルドイドフォームは、やわらかい泡が噴出する泡状スプレーです。スプレータイプですが、液だれがなく、空気中に飛散しないのが特徴です。ローションと同様によく伸び、しっとりとした使用感があります。
ソフト軟膏・クリーム・ローション・フォームそれぞれのヒルドイドに対して、ヘパリン類似物質のジェネリック医薬品がつくられています。ローションを除いて、成分や使用感に大きな差はありません。
ローションは、ヒルドイドローションが乳液状であるのに対して、ジェネリック医薬品のローションは化粧水に近いものになっています。
ヒルドイドの各タイプは、季節によって使い分けるのが効果的です。汗のかきやすい夏には、使用感の良いローションやフォームが適しています。乾燥しやすい秋冬は、油分が多いソフト軟膏が適しています。クリームに関しては、使用感や油量のバランスが取れており、年間を通じて使いやすいです。
また、使用する部位によっても選択は異なります。比較的範囲の広い部位は、伸びやすいローションやフォームが適しており、また乾燥しやすい手や肘、膝、かかとなどは、しっかりと保湿が出来るソフト軟膏やクリームが好ましいです。
ヒルドイドまたはジェネリック医薬品のヘパリン類似物質には、血液を固まりやすくする作用があります。そのため下記に当てはまる患者様には、処方出来ません。
ヒルドイドの副作用としては、かゆみ、皮膚炎、発赤、発疹などの可能性があります。
その割合は低いですが、皮膚に異常を感じたら使用を中断し、なるべく早く来院してください。